数カ月にわたる実環境評価で示された、Ellona社 大気監視センサーシステムの実力

フランス Ellona社の大気監視センサーシステム WT1 Lite が、パリ地域の大気質監視機関 Airparif が主催する「2025年 AIRLAB マイクロセンサー・チャレンジ(第5回)」において、4つの賞を獲得しました。数カ月に渡る実環境下での独立した評価を通じて、機器の測定精度と信頼性が高く評価された結果です。

WT1 Lite が獲得した4つの賞

屋外大気精度賞 [ガーナ] 
― オゾン(O3)、微小粒子状物質(PM2.5)、および複数汚染物質の測定精度

屋外大気総合性能賞 [インド]
― 屋外大気質モニタリングにおける総合性能(共同受賞)

屋外大気精度賞 [インド]
― 二酸化窒素(NO2)および複数汚染物質の測定精度

屋外大気精度賞 [全評価サイト]
― 全サイトを通じた PM2.5 の測定精度

3つの精度賞(Accuracy Award)に加え、インドでは総合性能賞(Overall Performance Award)を共同受賞しました。これらは、温帯から熱帯まで、また汚染レベルや汚染プロファイルが大きく異なる環境において、WT1 Lite が正確かつ堅牢な測定を実現できることを示すものです。

AIRLAB マイクロセンサー・チャレンジとは?

Airparif は、フランス・イル=ド=フランス地域の大気質監視を担う認定機関です。同機関のオープンイノベーション・ラボである AIRLAB は、マイクロセンサーを用いた大気質モニタリングソリューションの独立評価を定期的に実施しています。このチャレンジは、各ソリューションを実際の運用条件下で評価し、自治体や企業などの導入検討者が、自らのニーズに最適なソリューションを客観的な情報に基づいて選定できるようにすることを目的としています。

2018年、2019年、2021年、2023年に続く2025年版では、評価の対象範囲が国際的に拡大され、フランス(パリ)、ガーナ(アクラ)、インド(ベンガルール)の3か国で評価が行われました。

異なる実環境で4ヵ月間、9台の機器を評価

今回の評価では、3つのサイトそれぞれに WT1 Lite を3台ずつ、合計9台を設置。2025年9月中旬から2026年1月中旬までの約4か月間にわたり、気候や汚染状況が大きく異なる条件下でテストが実施されました。パリの温帯気候に加え、気温・湿度・排出プロファイルの異なるアクラおよびベンガルールの熱帯環境で評価することで、多様な実環境における性能が確認されています。

公定の基準観測局との直接比較

各サイトでは、WT1 Lite を認証済みの大気質基準観測局(リファレンスステーション)と併設し、規格に準拠した基準機器のデータと直接比較できる形で評価が行われました。この手法により、測定精度、基準機器との一致度、直線性、再現性、性能の安定性、データの取得率・可用性、有用性、使いやすさ、環境負荷、コストといった多面的な項目が、独立かつ客観的に検証されています。

主要カテゴリーで最高精度を実証

基準観測局との比較により、WT1 Lite の優れた計量性能が明らかになりました。評価対象となったソリューションの中で、ガーナにおける O3・PM2.5・複数汚染物質、インドにおける NO2・複数汚染物質、そして全評価サイトを通じた PM2.5 について、最高の精度を達成しています。あわせて、有用性の高さや使いやすさについても高い評価を得ました。

なお2025年版では、屋外大気の評価に加えて、パリの地下鉄駅という閉鎖的な屋内環境での評価も実施されました。これは Île-de-France Mobilités および SNCF Gares & Connexions との連携により行われたもので、地下交通空間特有の粒子状物質への対応など、モニタリングの適用範囲がさらに広がっています。

信頼できるデータで、環境モニタリングを支える

今回の受賞は、正確で信頼性が高く、実際の意思決定に活用できるデータを提供する多汚染物質モニタリングソリューションを開発してきた Ellona 社の取り組みが評価されたものです。多様な評価サイトと認証済み基準観測局との比較という条件は、WT1 Lite が幅広い実環境で高い堅牢性を備えていることを、より確かなかたちで裏づけています。


AIRLAB による評価レポートのサマリーはこちら↓
ELLONA-REPORT-WT1Lite-AIRPARIF2025-2026-EN.pdf