持ち運び便利なケミカルアナライザー【下水処理施設】

黄色いアタッシュケースのようなケミカルアナライザーOdotrackerは、救急箱程度の大きさで重さは745g。バッテリー内蔵で、周囲空気を直接、またはサンプリングバッグに捕集したサンプルガスを測定することができます。

デュアルセンサーを搭載可能なOdotrackerは、硫化水素, アンモニア, TVOCなどの化学物質濃度を2種類同時に測定可能です。例えば、硫黄化水素(H2S)の測定値をppbレベル、アンモニア(NH3)の測定値をppmレベル等、測定対象となる化学物質のセンサー種類を選択できます。

軽量でコンパクトなケミカルアナライザーは、様々な場所へ持ち運んでガス測定できるのが利点です。たとえば下水処理施設では、沈砂池→最初沈殿池→反応タンク→最終沈殿池→ろ過施設→消毒設備を経てきれいになった水を放流しています。それぞれの過程において悪臭となる硫化水素やアンモニアを測定し、過程ごとに対象の物質が減っているかを比較したり、国で決められている排出基準に準拠しているかどうかも併せて確認することができます。

週に一回などの定期的な測定で持ち運び、使用するのはもちろんのこと、臭気が強く感じられた所や定期的な測定の際に高濃度の値が検出された一カ所の測定ポイントを長いスパンで測定することも可能です。

付属のカーボンフィルターを使用することで一連の測定前にゼロ校正を行うことができますので、各々の測定環境でより正確なデータを測定することができます。

次回はケミカルアナライザーの埋立地での使用についてご紹介します。